しゅわしゅわ

夜更けのしゅわしゅわ、ひとりの時間

椅子

f:id:hikouki-gumo:20180527233649j:plain

 

     夕食後

     腰かけてすぐに椅子が壊れた

     そこは父亡きあと

     わたしが使っていた

     体重の差も当然ながら

     改造された椅子だから..

 

 

     何年前だろう

     電器店で出始めたばかりのダイニングコタツを

     見た父が即決で買った

     リビング用のコタツに比べれば

     足元までの距離があるし

     コタツ布団に隙間ができて寒かったらしい

     そこでコタツテーブルの脚を切った

     高さを合わせるために椅子も低く改造

     椅子の高さは中途半端で

     少し長く座ると腰や膝が痛くなり

     改造された椅子自体にも負担があったはず

     キッチンを片付けて翌日の準備をして

     壊れた椅子を外に出した

     解体開始

     プラスドライバーをきつく握って回す

     そのまま粗大ごみに出せばいいのに

     なぜだか父が座っていた椅子と会話をするように

     ひとつひとつネジを回した

     日曜大工的なことが好きなのは

     父さんに似たんだねとつぶやきながら

     コタツは一昨年に壊れて部品がないために

     修理も不可との事でリビングコタツに買い替えていた

     それでも椅子は処分しないでそのまま使ってた

     こうして想い出の品が無くなっていく

     形あるものはいつかは壊れるけれど

     想い出は思い返せばいつでも心の中に

     父さんからわたしへ

     ここに座ると父の目線で振り返れて

     時々、物言いが父そっくりになった(苦笑

     そんな椅子が壊れてちょっとセンチメンタルな夜